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life is: eat, love, sleep.

コミュニケーションって、むずかしい。

 

今日はExchange studentsのオリエンテーションでした。

 

Bachelor,Master,あとちょっと別枠のCEMS同士で自己紹介したり、

Buddy Groupで自己紹介したり。

 

大学の使い方やらテストやら事務的なお知らせとお昼ごはんの後、

異文化交流についてのレクチャーがあったんだけど、

この先生の喋る英語がめっちゃくちゃに早い。

話自体はジョークがいっぱいあってたぶん面白かったとは思うんだけど、

なにせジョークの内容がヨーロッパ各国の

ステレオタイプをイジるタイプのものが多くて

ピンとこないことがしばしば。

 

そのあと2時間ほどフリータイムを過ごして、

夕方からFriday'sで夕食でした。

2,3のBuddy Groupが一緒になって適当なテーブルに座って。

いろんな人がいるもんだなと思ったよ。

国籍もそうだし、親の仕事の都合上いろんな国を住みかわった人とか、

33歳の所帯持ちもいるし。

 

その後1時間弱位SSEの目の前のバーで時間をつぶして、

SSEの地下にあるクラブにみんな集まって爆音と閃光の中、

ただただ踊る。飲む。踊る。踊る。

正直言ってアジア人でこのクラブ文化に乗り切れてる人はほとんどいなかった。笑

今日初めて会った日本人の院生と一緒にイマイチ入り込めない感じで

ひたすら欧米人の文化を参与観察してる、みたいな。笑

 

 

 

とりあえず、今日一日過ごして思ったことを

つらつら書いてきたいと思います。

あまりまとまったお話ではないです。

 

 

まず、同じコンテクストを共有していないと

コミュニケーションをとるのはすごく難しいってこと。

これは違う文化圏だとコミュニケーションをとるのは無理、っていう意味じゃない。

 

ただ、実際午前中のオリエンテーションだって

左のブロックはアジア人、右のブロックはヨーロッパ系って如実に分かれちゃってたし

私が最初に話しかけてもらったのも中国人、台湾人、シンガポール人etc

 

まあでも最初に話しかけるきっかけは「アジア人だから」でいいとは思う。

 

それと似たように欧米の人たちと会話を始めることは出来る。

同じBuddy Groupだから。同じBachelorだから。

同じMarketingの専攻だから。東京に行ったことがあるから。

 

じゃあ、それ以降は?

それが難しい。

 

夕食の場には、日本(私)、中国、香港のアジア系3人と、

フランス3人、ドイツ、イギリス、オランダの欧米系の6人がいたんだけど、

話をしていたのはおもに欧米系の人たち。ほーんと、90%以上といっていい。

っていうのは、どうしても話の内容がヨーロッパっていう

共通のコンテクストを下地としている内容が多いから。

私は極端にヨーロッパについて知識がないわけでもあるわけでもないけど、

地理的な隔たりがあると感覚的につかめない話も多いし、

ヨーロッパ同士が共有しているニュースや話題は日本人の私よりずっとたくさんある。

 

じゃあ世界情勢に詳しければいいかっていうと、そうでもないような気がする。

 

私のサークルの同期や先輩と話しているときを考えてみる。

就活の話、将来の話、広告の話、恋愛の話、お酒の話、

セックスの話、授業の話、最近見た映画の話。

そんな話の中で、相手の弱点を突いたりイジったりしてひと笑いする。

そういう他人をイジる行為って、会話をしている上で

ものすごく重要な潤滑剤になってますよね。

ヨーロッパのステレオタイプをイジっていた午後のレクチャーの教授だってそう。

もちろんサークルの仲間はお互いを長く知っているっていう前提条件があるにしても、

他人をイジるって行為は、お互いに共通のコンテクストを持っていることを

知っている必要がある高度な行為じゃないかな、と。

 

たとえば、今日のレクチャーにもあったけど、

各国の政治のスキャンダルを見ていくとそれがわかる。

スウェーデンでは、公私をきっちり分ける、ルールを守るって行為が

すごく重要視されているっていうコンテクストがある。

そこで出てくるのが20年前の女性官僚の話。

彼女がコンビニに行ったとき、ちょっとした気の緩みで

党のクレジットカードを使って彼女の子どもにチョコレートバーを買い与えてしまう。

100円かそこらの金額だけど、きっちり彼女はそのお金を党の口座に戻したそう。

しかしこれがマスコミの耳に入ってしまい、大スクープに。

最終的に彼女は辞職に追い込まれてしまったらしい。

これが日本で起こったらどうなるかはわからないけど、

少なくともフランスやイタリアだったら記事にもならないだろ?

っていう笑い話。

 

何が言いたいかっていうと、

どこまでがオッケーで、どこまでがダメか。

どこまでがこの人のプライドを傷つけずにいられるゾーンなのか。

そういう共通のコンテクストを持っていないと、

少なくともイジりを会話に組み込むことは難しい。

 

 

だから、結局一周回って、コミュニケーションが割合スムーズにいくのは

ある程度同じバックグラウンドを共有したひとたちってこと。

とっても悲しいことにね。

それを乗り越える能力は私にはまだ備わっていなかった。

 

もし一つ思い当たる解決策があるとすれば、非言語に頼ることかな、と。

今日のクラブで踊り慣れた欧米人たちのあいだに突然、

めちゃくちゃダンスのうまいアジア人が現れたら?

きっと周りの人はそのアジア人のことをもっと知りたがると思う。

(っていうのは、留学中の友達に何人か

 ダンスサークルの人がいるから思ったこと笑)

 

ダンスじゃなくても、スポーツとか、音楽とか。

そんな時、何かスポーツ出来たらよかった!って思うわけです…。

 

 

でもうまくコミュニケーションが取れなかったからといって、

日本に帰りたい!とか日本語が喋りたい!とは一切思わなかったな。

 

どうすれば彼らと仲良くなれるんだろう。

 

これから考えていく課題の一つが見つかったってことで、

大きな進歩だったと思います。